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『打って、合わせて、どこまでも』〜阿部さんと水野くんの永遠会議〜 第7回

2020.01.20

第7回 いわゆるスーパーキャラクター

場所:それはきっと六本木の会議室

水野 Cさんをつくってどうするか。

龍輪(編集) そうなんですよ。もちろん、Cさんをつくっていく過程で新しい発見や気づきがあると思うんですけど、Cさんという人格をつくりましょうというゴールをつくっちゃうと、もしかしたら違うのかもという気もする。あとは、阿部さんと一緒にやることの意義というものが絶対にあると思うので、その意義が表れた企画にしたいですよね。

阿部 のび太くんみたいな、みんなが知っているキャラクターいるじゃないですか。「ちょっと頑張りたい」「宿題とかやりたくないけど、映画版の時みたいにやるときはめっちゃやる!」みたいな。そういうCさんという人がいると知ることで、何か困ったときに思い出してほしいなという気持ちがあって。行き詰ったときとかに、「AでもBでもなくて、Cを考えたらいいんだな」と思う人が少しでも増えたら、目指している息苦しくない世の中になれるかなと思うんですよね。

このやり方って、脚本を書く時に、普通だったら、先に物語とか状況とかを考えて話の筋をつくるところを、一人ひとりのキャラ設定をして、どういうような立ち振る舞いをするかを考えていく取り組みだと思うので、確かに手間と時間と、それを巻き込んでやるときの難しさを、いま話をしながら感じつつも。もっと何か、そういうことがやり方次第でうまくできないかと思って。

HIROBA_A写メイン_L

龍輪(編集) HIROBAのAとBのイラストあるじゃないですか。あの人がどういう人なのか掘り下げていったらいいんじゃないですか。HIROBAの椅子に座っている彼はどんな人なんだろう。HIROBAの理念はこの人のなかにある。「僕は人ってわかり合えないと思っているんだけど、でも、そんなことなくて、本当はわかり合いたいと思っているんだ」みたいな。ペルソナとか人格を設定していくんだったら、彼に集約していったらわかりやすいかも。

阿部 HIROBAの住人ですね。

龍輪(編集) HIROBAの住人。

水野 完全無垢、無透明な存在を維持するのは難しいと思うんですよね。完全に客観的にいられることはないので、少なくとも僕らのビジョンみたいなものがにじみ出てしまうことを許すとすると、のび太くんみたいな…のび太くんってもう設定はできているじゃないですか。

阿部 そうですね。

水野 「あんまり喧嘩も強くない」「器用に、うまくできない」という基本設定はできていて、基本設定をストーリー内でも広げているけど、もはやもっと広げていますよね、のび太的な何かを。トヨタのCMみたいに、その子が自動車免許を取ったらどうなるだろうかとか、要は「その基本設定がこういう場面におかれたら、どうでしょう」というのがストーリーを発展させていますよね。

阿部 その通りですね。

水野 だから、その基本設定だけを僕らで決めちゃう。正義や倫理にかかわらないところで、何か決めちゃうというのはありかもしれない。

阿部 ありだと思います。ちょっと育成ゲームに近いというか…。

水野 ですかね。

阿部 そういった基本的な部分の設定を一緒に定める。いわゆる二次創作とかってそういうロケーションで、設定を受け取ったみんながさらに広げるというか。

水野 「おとなC」をどうしようかと考えたとき、近いのは「ミッキーマウスをどうつくるんだろう」みたいな。要はみんなに愛される、みんなに良しとしてもらえるような妥協点の存在じゃないですか。だから、要はみんなに愛されるというか、その人がいていいよとされる人をつくるという過程の気がするんです。それをよく実現しかけているのはミッキーマウスだったり、アンパンマンであったり、いわゆるスーパーキャラクター、スタンダードキャラクターで。でも、彼らって設定が確かに少なくて、それをみんなでつくり出していこうという試みな気がするんですよね。

龍輪(編集) 「HIROBAくん」というキャラクターをつくりましょうか(笑)。何かをつくり出す、生み出すなら、水野さんも言っていたビジネス的な観点とか、何かにつながったほうがいいですよね。

水野 いいですよね、ビジネスの俎上に載せるということは、社会にのるということだと思うので、それはすごく大事な視点で、社会にグッと入り込んでいくと自然と成長してくれるから。

阿部 ですよね。

水野 サイドストーリーがつくりやすいですよね。それで、変なキャラクターができてくれると楽しいし、見る人も小難しく考えなくてすむ気がする。

阿部 確かに。

龍輪(編集) 「HIROBAくん」のキャラクターを確立していくということよりか、HIROBAというものをシンプルにわかりやすく伝えてくれるキャラクターをつくるということですかね。

阿部 僕も、伝えてくれるキャラクターのほうがイメージは近いなと思って。

龍輪(編集) そうですよね。

阿部 ただ、「HIROBAくん」と名付けてしまわないほうがいい。近すぎるなと思って。そのキャラクターのお題というか状況設定みたいな部分を水野さんや僕らで考える。HIROBAを見ている人のなかには、書き手の人やつくり手の人も多いと思うんです。Cさんは何を考えているんだろうというのを、「詞」ではなくポエムのほうの「詩」でみんなに書いてもらって、私たちも書いて。お題をつくって集まってきたものから、Cさんの「らしさ」みたいなものの輪郭を定めていくやり方もあるかなと思いましたね。みんなの巻き込み方として、言葉を集めて、それから「らしさ」みたいなものが浮き彫りになってくる気がして。よく新聞の投稿欄で、小学生の子たちが投稿している詩みたいなものが載ったりするじゃないですか。

龍輪(編集) 確かに、クリエイターの方と一緒につくるのも面白いですね。

阿部 ちょっと困ったとき助けてくれる人って周りにいる気がするんですよね。「おとなC」的な人が…。

龍輪(編集) 諭してくれるような人ですか。

阿部 そうですね、ちょっとこう、視野を広げてくれる。

龍輪(編集) そうですね。ただ、AとBとCがいて、AとB上にCがきちゃう感じにはしたくないですよね。

阿部 AとBはいないのかもしれないですね。Cが偉いわけでもない。

水野 ムズい!。

一同:(笑)

(つづきます)

Text/Go Tatsuwa


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ソングライター水野良樹が主宰するHIROBAの公式noteです。 『考えること、つながること、つくること』 その3つを豊かに楽しむための広場=HIROBAをつくっていく試みです。 定期購読マガジン『HIROBA公式マガジン』のご購読もよろしくお願いします。

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