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「TOKYO NIGHT PARK」 緑黄色社会さん対談 HIROBA編集版 後編

同じEPICレコードジャパンに所属するレーベルメイトであり、いきものがかりのデジタルフェスでも夢の競演を果たした緑黄色社会から小林壱誓さん、穴見真吾さんを迎えたJ-WAVE「TOKYO NIGHT PARK」の対談。
絶対的なボーカルの存在、緊張の“曲聴き会”など、共感ポイント満載のトークを前後編のHIROBA編集版としてお届けします。

【後編】濃い日々を共有できる“ブラザー感”

水野 せっかくなので、リスナーのメールを一緒に読んでいただけますか。

小林・穴見 はい。

ラジオネーム どぐう泥棒さん
水野さん、こんばんは。水野さんに考えて欲しいコトは「引っ越し」です。 僕は大学で上京してから11年間、同じアパートで暮らしています。 住んでいる街にもどっぷり馴染んでしまい。 すっかり引っ越しする機会を失っています。 そもそも引っ越すモチベーションって、なんでしたっけ?

水野 2人は一緒に住んでるんだっけ?

小林 はい、シェアルームしてます。

水野 それが俺には信じられない。どういうきっかけで?

小林 もともとは別々で住む予定だったんですけど、「最初の2年くらい、2人で本当に真剣に音楽に向き合ってみないか」と話して一緒に住みました。

穴見 そうですね。って言って…けっこう一緒にゲームもしてるんですけど(笑)。

水野 (笑)仲がいいってことよね。

穴見 そうですね。兄弟みたいな。

小林 お互いのダメなところも十分に理解してるし、同じくらいルーズなので、やれてるんですよね。

水野 あまりケンカにならない?

小林 まったくしないですね。

穴見 そうですね。

水野 僕は「山下と一緒に住め」って言われたら解散するけどね(笑)。

小林・穴見 (笑)

水野 無理だわ、絶対無理!(笑)

穴見 へー。

水野 売れてない頃でもツアーでホテルの部屋を別にしてもらってたんですよ。でも一度だけ、男子メンバーで部屋が一緒だったことがあって。それだけでもすごく気をつかったもんね、お互い。

小林 ああ。

水野 だから絶対無理。ずっと一緒に暮らしてるってすごいよ。それで音楽に変化ある?

小林 2人でつくってみようかということが気軽にできるので。あとは、レコーディング前とか隣に真吾がいると「いつも以上に練習しないとな」って思うんですよね。

穴見 (笑)

水野 えらいね。そうやって互いの緊張感を保ってるんだね。活動も進んでいって、いつかたぶん離れ離れになると思うけど、そのタイミングはいつになるのかね?

小林 それは僕らも話していて。

水野 あ!そうなんだ。

小林 家の契約ってだいたい2年じゃないですか。

水野 はいはいはい。

小林 2年の契約更新を迎えるタイミングで、別々になろうかと。

穴見 うん。

小林 なので、あと1年半くらいですかね。

水野 まだ半年なんだ。あと1年半あるのか、すごいな。

小林・穴見 (笑)

水野 今、バンドがグワーッ!っていってるときで、テレビ出たり、ラジオ出たり、目まぐるしいじゃない。その間に制作もしなきゃいけないみたいな。

小林・穴見 はい。

水野 その1年半ってめちゃくちゃ濃いじゃない。

小林・穴見 はい。

水野 (しみじみと)いやぁ、いいよね。

小林 それを共にできるのは“ブラザー感”あっていいですよね。

水野 そう。

穴見 そうですね。

水野 それ、絶対10年後とかに話のネタになるからね。洗濯とか、どっちがやるとか決めてる?

穴見 基本、壱誓がやってくれてます。

小林 でも、逆に料理は真吾が全部やってくれているので。

水野 (笑)めっちゃ上手くいってる夫婦じゃん。

小林・穴見 (笑)

水野 すごいな。孤独がないのはいいね。ひとりで考えたいという時間はないの?

小林 それはお互いにあると思うんですけど、そういうときはフラッと喫茶店に行ったりとか。お互いに気晴らしはしながら。

穴見 家にいても別々の部屋にいる時間のほうが長いので。

水野 一瞬、素に戻る瞬間ってあるじゃない。例えばテレビとかに出ると、「うわ、すげぇ、芸能人いる!」みたいな。

小林・穴見 (笑)

水野 でも家に帰ったら普通の変わりない生活があって。「なんだろう…このギャップは」と思う瞬間が何回もあって。

穴見 それはありますよ。

水野 2人でいると素に戻りやすいのかな?

小林 ほとんど毎晩リビングで酒を交わしながら小一時間話すんですよ。

穴見 反省会というか。

水野 ああ、いいね。

小林 そういうときは確かに素に戻ってるかもしれないですね。

穴見 うん。

水野 その時間、すごく大事。バランス取れない瞬間があるもん。いろんなアーティストが出てる歌番組から帰ってひとりになると、「俺、大丈夫かな」みたいになる(笑)。

小林・穴見 (笑)

水野 でも、そういうときに同じような感覚になれる人、話し合える人がそばにいるのは大事だよね。

穴見 確かに。ひとりだったら全然違うかもね。

小林 音楽番組に出て帰って来て、ひとりでゲームやってたら「俺、何やってんだろ?」ってなるもんね。

穴見 うん、なるなる。絶対なるわ。

水野 僕らは生活を共にしてないから、山下に芸能人の友達が増えててびっくりするの。「お前、芸能人だな!」みたいな。

小林 (笑)

穴見 なんかわかります。

小林 東京出てきてからは、ミュージシャンだったり、会いたい人が近くにいたりするので。僕も真吾もお互いに何も言わずに勝手に出ていくので、気づいたら「え!そことつながってるの⁉︎」ということはありますね。

水野 刺激はあるよね。

穴見 東京来てからは刺激だらけですね。

水野 いろんなライブ出て、いろんな人に出会って。バンドとしてはどんなふうになっていきたいですか?いきなり大きな話になるけど。

小林 ゲームの話からいきなり(笑)。

水野 (笑)バンド始めた頃は無邪気だったと思うのよ。「こんな舞台に立ってみたい」とか、「こんな人に会ってみたい」とか。

小林 はい。

水野 そういう思いは残ってる?

小林 段階を踏んでいくことで、そういうものの現実が見えてくるっていうのももちろんなんですが、最近はさらに夢を見ていて。やっぱり30年後、40年後、50年後に残る曲を書きたいなと。

水野 おお、いいじゃないですか。それはどういう動機からくるものですか?

小林 僕のなかでは、けっこう名曲を書いているつもりなんですよね。長屋の歌詞が乗って世に出て。でも今って本当にインスタントに消化されやすい時代で、オリコン1位の曲を僕らの子どもの世代が聴くかといったら、そうではないかもしれないし。でも、子どもの世代も聴くような曲を生みたいなと。どんどん難しくなっていることもわかっていますが、音楽をやっている以上そういう曲を残せないと意味ないんじゃないかなと考え始めて。

穴見 うん。

水野 なんか、ホントに早いよね。スパンは特にね。

小林 うーん。

水野 長く聴かれるってホント難しいよね。どうしたら近づけるんだろうかとすごく思いますよ。4人ともそういう気持ち?ひとつの目標というか。

穴見 どうなんだろうね。そういう目標みたいな大きな話はできてないかもね。直近の話ばっかりで。

小林 「武道館に立ちたい」とか、「紅白に出たい」とか、そういうことは常々喋っているんですけど、バンドとしてどうなっていきたいかみたいなことは、各々思っていてもあまり口にしてないかもしれないですね。

穴見 僕の場合だと、壱誓が言ったように受け継がれるような曲を書きたいのはもちろんですけど、鎮座し続けたいっていう思いですね。

小林 “Like a いきものがかり”ってことですか。

穴見 そういうことですね。

水野 (笑)

穴見 確固たる地位を築いて、「これが緑黄色社会だよね」っていう人であり続ける。それをできるだけ長く。それが最近の夢かもしれないですね。

水野 ああ。10代の頃に山下が言ったことで「それはそうだな」とすごくいいなと思ったことがあって。僕らが路上ライブを始めた頃って女性ボーカルだとジュディマリさんがいたり、ドリカムさんがいたりとか。バンドやったり、音楽やったりしてると、「それってどういう感じ?ジュディマリっぽいの?ドリカムっぽいの?」ってまず聞かれるじゃない。そういうときに「いきものっぽい」って言われるものを目指そうと。そのときはまだ名前も知られていなかったけど。

穴見 ああ。

小林 いい話だなぁ。

水野 穴見くんが言った「確固たる地位」って「リョクシャカってこうだよね」みたいな。全然違うバンドがやっていても「なんかリョクシャカっぽいね」って言われるような。そのブランドとかイメージとか、それがあったら強いよね。

穴見 そうですよね。それが欲しいですね。

小林 それこそ僕らは「いきものがかりっぽいですね」ってたまに言われるんですよ。ガチガチにバンドサウンドで音源を出しているから、そう言ってもらえるのはうれしくて。お茶の間に広がる音楽がやれているんじゃないかって。

穴見 そうだね。

水野 なるほどね。僕もうれしいですね。間接的に褒めてもらってる気がして。

小林・穴見 (笑)

水野 いやぁ、そうか!ここから楽しみだね。まだまだ引き出しがいっぱいある気がする、4人の中に。これからどんどん変化していくだろうし。

小林 今溜まっているストック曲だけでもすごい振り幅だよね。

穴見 うん。

小林 とんでもない振り幅の曲が使われずに錆びていくのかな…って。

水野 いや、どんどん出していったほうがいいよ。今年は残りどういうふうに過ごしていきますか?

穴見 今、すごく曲をつくっていて。

水野 もうつくってるんだ。ストックもあるのに。

小林 アルバムもリリースして間もないんですけど。

穴見 次の僕らの方向性とか、どう表現するかとか。

小林 うん。

穴見 ライブもあるので、今年の締め括りになるようにビシッとキメたいなという思いですね。

水野 今日話を伺っていても思いましたけど、非常に充実してますね。

穴見 ありがたいことに。

水野 ライブにしても、バンドのいい意味での緊張感にしても、どんどんつくっていくモードにしても、元気が満ち満ちていることが伝わってきて、すごく大事な時間を4人が過ごしているんだろうなと。なので、このまま突っ走っていってほしいなとおじさんは思います(笑)。

穴見 突っ走ります!

小林 このコロナ禍が少しずつ落ち着いてきて、イベントもできるようになってきて。
ずっと頭の下に手を置いて寝てると、手の感覚がなくなるときとかあるじゃん。

穴見 あるね。

小林 それが今、ジュワ〜って血が巡りはじめて、ちょっと痺れかけてるんだよね。

水野 (笑)

小林 その痺れを感じて今幸せだから、そのままの勢いで来年もぶっ放していきたいですね。

穴見 そうね、ぶっ放していきます。

水野 いいねー!いい感じに若くていいなぁ。僕らは痺れたら痺れたまんま、全然治んない(笑)。

デジタルフェスでも言いましたけど、いい刺激をいただきました。自分たちの下の世代のバンドのみなさんの熱量を感じて、自分たちもそういう時期があったけど、だからこそ刺激を受けてもう一回頑張んなきゃみたいな気持ちにさせてもらえるというか。それがうれしくて。ずっと僕らも刺激を感じてもらえるようなバンドであれるように頑張りたいと思います。今日はありがとうございました!

小林・穴見 ありがとうございました!

(おわり)

緑黄色社会_SINGALONG_A写_メイン_S

緑黄色社会
愛知県出身の4人組バンド。愛称は“リョクシャカ”。
(写真左から)peppe(キーボード/コーラス)、小林壱誓(ギター/コーラス)、長屋晴子(ギター/ボーカル)、穴見真吾(ベース/コーラス)。
今年2月にリリースした初のアニメ主題歌となる「Shout Baby」(『僕のヒーローアカデミア』第4期文化祭編エンディングテーマ)と、4月に配信リリース(9月にCDリリース)したアルバム『SINGALONG』が各種チャートを席捲するなど飛躍を続けている。
新曲「結証」が、テレビアニメ『半妖の夜叉姫』1月クールエンディングテーマに決定。

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Text/Go Tatsuwa

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