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関取花 連載第17回 私はプチセレブ

2020.02.12

私はプチセレブ

新譜をリリースするに伴い、レコーディングやらその他の制作まわりでここ最近は忙しい日々が続いている。やることがたくさんあるのは本当にありがたいことなのだが、毎日こう何かしらに追われていると、たまにはご褒美が欲しいなと思ったりもする。かといって何が欲しいというわけでもない。ただ少しだけ贅沢ができればそれでいい。

そこで最近私がハマっているのが“プチセレブごっこ”である。家にあるものをいつもより少しだけ贅沢に使って自分へのプチご褒美とするのだ。これが思いのほか心が満たされていい感じなのである。

もしかしたらやったことのある方もいらっしゃるかもしれないが、ベタなところで言うと「さけるチーズを裂かずに食べる」である。スーパーやコンビニなどどこでも買えるからお手頃なイメージのあるさけるチーズだが、冷静になって考えてみるとあの量に対してあの値段は決して安いというわけではない気がする。
だから普段私はできる限り細かく裂いて時間をかけて食べている。しかしプチセレブごっこ中の私は違う。そんなさけるチーズをそのままいただくのだ。私的にこれは「トリュフを削らずにそのまま食べる」のと大差ない贅沢だと思っている。まあトリュフ食べたことないからどんなもんか知らないですけど。

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ほかにもある。ダブルのトイレットペーパーをいつもより一巻きぶん多く取って使うとか、お湯張りの高さをいつもより数cm高くするとか、ゆで卵をクレイジーソルトで食べるとか。ちなみに個人的にお気に入りなのは「鼻セレブで鼻をかまない」である。

私は極度の乾燥肌なので、冬場は普通のティッシュで鼻をかむとすぐに皮が剥けてきてしまう。だから冬場鼻をかむ時のみ鼻セレブを使っているのだが、それを鼻以外の用途で使うのである。なんという贅沢。

普段だったらカサカサの安いティッシュに集める食べこぼしを、鼻セレブの上に集めるのだ。そのあとはもちろん捨てるだけである。食べこぼしのためだけに鼻セレブを使うなんてとはじめは若干躊躇したが、いざやってみると贅沢感がすごかった。心なしか鼻セレブの上に乗った彼らも嬉しそうな顔をしていた気がする。

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このように手軽に贅沢気分を味わえるプチセレブごっこは、日々の自分へのご褒美にちょうどいいのである。
しかしここで重要なのは、あくまでも“プチ”であるということだ。私はプチセレブごっこをするなら一日一回までと決めている。これ以上やると身の丈に合わなくなってきて、贅沢感に加えて罪悪感が生まれてきてしまう。そうなるとなんだか気持ちのいいご褒美にならないのである。

「それにしてもそんなちっちゃなことで本当に満足できるか?」と思う方もいらっしゃるかもしれない。違う、「そんなこと」だからいいのだ。こんな些細なことで喜べる自分が、いつか本当に贅沢なご褒美にありつけた時のことを想像するとワクワクするではないか。そのために今はプチセレブごっこで我慢して、明日からまた頑張ろうと思えばいいのである。そのための”プチ”なのである。

日々それぞれの目標に向かってお仕事やお勉強を頑張っているみなさんも、自分へのちょっとしたご褒美にプチセレブごっこをやってみてはいかがだろうか。結構楽しいですよ。

関取花アー写1912小

関取花(せきとり・はな)
愛嬌たっぷりの人柄と伸びやかな声、そして心に響く楽曲を武器に歌い続けているミュージシャン。NHK「みんなのうた」への楽曲書き下ろしやフジロック等多くの夏フェス出演、初のホールワンマンライブの成功を経て、2019年5月にユニバーサルシグマよりメジャーデビュー。
ちなみに歌っている時以外は、寝るか食べるか飲んでるか、らしい。
関取花オフィシャルサイト
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ソングライター水野良樹が主宰するHIROBAの公式noteです。 『考えること、つながること、つくること』 その3つを豊かに楽しむための広場=HIROBAをつくっていく試みです。 定期購読マガジン『HIROBA公式マガジン』のご購読もよろしくお願いします。

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